双極性障害とは

  • 解説

2022.6.15

双極性障害は気分が高揚する、憂鬱になる等、躁状態やうつ状態を繰り返す病気です。
特に大きな出来事やストレスが無いにも関わらず、症状が現れる事もあるので、精神ではなく脳の病気と言われます。
双極性障害は1型と2型に分類されますが、私は双極性障害2型を患っていますので、本記事では2型ついて説明していきます。
※私の体験が基になっているため、一般的な症状とは異なる部分もあるかと思います。ご参考程度にお読みください。

躁状態とは

私の場合、躁状態とは「極端なポジティブ(積極的・肯定的)な状態」という表現がしっくりきます。
自分は最強。無敵。自信しかない。恐れをしらない。失敗という発想が無い。
とにかくいろんな事に興味がわき、かたっぱしから手をだす。
思った結果が得をられずとも、それを成功だったと思う。
失敗が無いので傷つくことがない等など。

最近、自己肯定感が重要だという事をよく耳にします。
私も絶対的な自信が物事を成功に導いたこともありました。
一説にはナポレオンも双極性障害であったのではとも言われています。

しかしながら、過度な自信は命取りです。

私は学生時代に躁状態になりました。
自分はアメリカの大統領にもなれると言ってみたり、彼女を変えてみたり。
自分の事しか考えていませんでした。
全ての人間が自分のことを好きなので何をやっても許されると…

ただ、この状態は長くは続きませんでした。数か月、我に返った時にはもう誰もそばにいません。
そして次に現れるのがうつ症状です。

双極性障害の自殺率は精神疾患の中でも非常に高いと言われています。

うつ状態

私の場合、うつ状態とは「極端にネガティブ(消極的・否定的)な状態」という表現がしっくりきます。
まず、症状についてですが、ほぼうつ病と同じです。
気分が落ち込む、興味・関心が無くなる、何もしたくない、疲れやすい、過眠、不眠、楽しくない、死にたい等が主な症状です。
私自身も全ての症状が現れます。体が辛く、一日、ほぼ布団の中という日も多いですし、それが何日か続くこともよくあります。
安定した状態を続けるために規則正しい生活が良いとは言われますが、規則正しい生活が出来なくなる事もこの障害の症状のように思います。

次に原因についてです。
うつ病の原因は主にストレスだと言われていますが、双極性障害はそうとは限りません。
原因が無い時があるのです。
そんな時、私の場合、人生で経験した嫌な思い出が頭の中をめぐります。
最近起こった出来事を中心に、時には中学校時代の事まで頭に浮かびます。

治療法は時間。とにかく波が落ちつくまで、待ち続けます。

躁うつの波について

双極性障害は躁状態とうつ状態を繰り返しますが、躁うつの波は人によって違います。
2,3年ごとに長い周期を繰り返す人もいれば、1週間ごとに状態が変わる人もいます。
また、躁の症状が強い人もいれば、ほぼ、うつの症状だけという人もいます。

私の場合、季節によるゆるやかな波と、1週簡単位の激しい波の2種類が合わさっているように思います。
また、薬を飲み始めてからは明らかな躁状態はなく、うつ状態の日がほとんどです。

具体的には、今年は冬から春先にかけては症状がひどく、「布団から起き上がれない程のうつ」から「無理をすれば働ける状態」を繰り返し、平常状態はほぼありませんでした。
春に入った頃から体調は良くなり、重いうつ症状は減り、軽いうつ状態の日が増え、平常状態も数日ありました。
平均すると
平常:うつ:重いうつ = 1:7:2
程度かと思います。

おわりに

私の経験を中心に書きましたので、一般的に言われている事とは異なる点があるかもしれません。
双極性障害の症状は千差万別です。治療法は人それぞれ異なります。
お医者様や精神保健福祉士、障害者施設や制度など様々な社会資源を利用しながら、適切な計画に基づき治療を継続することが重要です。
また、家族の障害に対する理解や協力は治療の上で大きな助けとなりますので、病院や施設、家族会や本サイト等で情報収集してみてはいかがでしょうか。

そうは言うものの、当事者家族の方の中にも大変な苦労を抱える方もいらっしゃるかと思います。
時には息抜きや気持ちを吐き出す事も重要です。
家族会や本サイトのような、当事者家族が集まる場所を利用してみてはどうでしょうか。

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